【会話文】何気ない帰り道のはずだった

「入部したてのころさ、好きなやついただろ」
「えっ」
「あれだけ分かりやすい顔しとったら誰でもわかるて。当てたろか。」
「…………………………」
「山田」
「好きだよ」
「内山」
「好き」
「……小田!」
「かっこいいよね」
「うーーーん鴨井?」
「好きだねえ」
「んー全部外れかぁ」
「ははは」
「……まさかの川上?」
「まさかってどうなの。好きだよ。」
「うーん。レギュラーの誰かってのは確実なんだけどなぁ。わかった桜庭か!」
「すきだよ。もう良くない?私みんなすきだって。箱推しだよ箱推し。」
「んー7人までは絞れてるのになぁ。あと誰言ってないっけ」
「…………」
「1、2……、………………」
「……」
「あのさ」
「はい」
「間違ってたら笑ってほしいんだけどさ」
「うん」
「……その、お前が入部当初にすきだったやつって」
「うん」
「…………いま、目の前にいたり……」
「……………………………………」
「(両手で顔をおおう)」
「なぜなのか」
「いやだって、あの、その」
「私の心境はご理解いただけましたか」
「たいへんもうしわけない………………」
「反省しなさい」
「……あのさ」
「ん?」
「その……いま、も……好き?」
「え?」
「俺のこと」
「……」
「……」
「(両手で顔をおおう)」
「あかん!このタイミングでその反応はあかん!!」
「もういややこんな……こんな」
「…………」
「…………」
「あーその……あれだ。とりあえずさ。……明日あいてる?」

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